3ヶ月以上も前の話ですが、Apple Vision Pro を買いにアメリカへ行きました。明後日(6/28)からは日本でも発売される予定です。もはや持っていることが珍しくなくなるので、今のうちに自慢をさせてください。
Vision Pro は買うべきか?
ほとんどの人は買うべきではないです。しかしこの記事に辿り着いている時点で ”ほとんどの人” の大部分ではないはず。Appleに収める資金は捻出できており、購入を真剣に迷われている方向けの助言は、「いずれ買うなら早く買ったほうがいい」です。Apple 製品全般について言えることですが、次のバージョンが出るまでに買うかもしれないなら、早く買ったほうが長く使えてお得です。次の Vision が出た際に乗り換えるとしても、Vision Pro のリセールバリューは今買ったものと1年後に買ったもので大差はありません。これから出てくる visionOS 2 やキラーアプリの登場に対して「廉価版が出たら買うから…」と我慢できるようであれば、買う必要はないと思います。
Vision Pro 使ってる?
使ってないです。最近ようやく日本のApple IDでもApp Storeが利用可能になりましたが、いくつかアプリを試した後は1週間ほど触っていません。
そもそも Vision Pro を初めて起動したときの第一声は「何に使うんだこれ?」でした。Ray-Ban Meta サングラスくらい軽くて自然につけられるものであれば毎日使うようになると思いますが、とにかく今の筐体は重すぎて、電源ケーブルを付けて被って起動を待っての敷居が高すぎます。レシピ見ながら料理をするとか、ペルソナのアバターで空間ビデオ会議とか、良さそうに見える使い方はあるけれども、重量とケーブルの煩雑さが全てをダメしています。
シアターは良いです
唯一使っているアプリは「TV」アプリです。シアター用途として使う Vision Pro は流石に良いです。自分が Vision Pro を買うときに一番重宝した言い訳が「シアターシステムを構築したら60万円かかるのは普通。どこでも使える映画館がこの値段なのはむしろ安い。」でしたので、購入の目的は達成されました。買ってよかったです(言い聞かせ)。
Meta Quest では解像度が足りておらず映画観るのは無理だと感じていましたが、頭が重いことを除けば、Vision Pro は映画館で見る体験に近いです。Vision ProのTVアプリでは3D映画を観ることもできるのですが、これも映画館で観れるあの3D体験と全く同じでした。目が疲れるだけなので2Dで良いやという気持ちになります。
今後に期待
Apple Vision Pro は、空間コンピューティングの世界へ移行するための大変重要なチャレンジだと思っています。デジタルとの接点がいつまでもちっこい携帯電話やノートブックだとは思わないので、いずれ空間的なものになっていくべきでしょう。平面前提のOSでアプリを作り続けていてはステージを移行することができません。Apple という大変大きなテクノロジーカンパニーが visionOS に挑戦してきたことは、とても期待したい出来事です。初期のiPadが重いアルミ板だったのが、今では薄いガラスに進化したように、軽いメガネやホログラムでvisionOSが使える日が来ることを願っています。
とはいえDK1から10年以上が経ち、Metaが大変な資本を投下してもこの程度かと感じる程度にはハードウェアの進化は遅いです。Apple Vision がほとんどの人に行き渡るには、10年以上かかりそうですね。
費用について
- 本体(512GB) $3,699
- 消費税 $305
- 関税 ¥33,200
当時のレートで計算すると60万円くらいでした。関税入れても日本価格より安かったのはよかったです。航空券はマイルで無料。ただし燃料サーチャージが9万円くらい(高すぎる)。まあ旅費は旅行として消費できるので、実質無料のようなものです。
ついでにアメリカ名物車上荒らしに遭いました。帰宅直前だったため全ての荷物が積まれていた状態でした。スーツケースに入れていた Vision Pro は重すぎたようで、何とか盗難を免れました…。